ICT教育

Classroomを深読みしてみる

Classroomが飲み込めない

多くの学校でClassroomという授業支援のためのアプリ(クラウドサービス)を使用し始めています。Googleのアプリで、主に中学校の先生が使うことが多いようです。

Classroomを使っていると、どうも全体像がつかめません。みなさんどうということなく使いこなしていますが、私はそのあたりが整理できないと気持ち悪くて使えないのです。

Classroomのクラス図

そこで、Classroomを色々試して解析し、クラス図を作ることにしました。あくまでも私の解析結果に基づく想定でありメーカーが公表したものではないため正しいとは言い切れません。その点ご理解ください。 エンティティは以下のものがあるようです。

  • クラス(「授業」を含んだクラスと考えたほうが良いと思われる)
  • 投稿(課題、テスト付き課題、質問、資料)
  • 個人(先生、生徒
  • ファイル(ドキュメント、スプレッドシート、スライド、画像描画、フォーム)
  • 先生のコメント
  • クラスのコメント
  • 先生も生徒もクラスに関係付けられます。
  • 先生も生徒も複数のクラスに関係付けることが可能です。
  • クラスから様々な投稿を主に先生が行います(生徒から発信することも可能)。
  • 投稿には4つの種類があります。
  • 投稿はファイルを含むことが可能です。
  • 先生のコメント、クラスのコメント(「クラスにしらせたいこと」を含む)は、1つの投稿に関係づけられた上で先生および生徒に関係しています。
    ただし、先生のコメントに関しては1人の生徒のみが関係しています。

Classroomをクラス図で表現してみましたが、なんだかややこしくなってしまいました。先生のコメントとクラスのコメントというエンティティを後から見つけてしまい書き足したので汚い絵面になってしまいました。これ以外にも気づいていないエンティティがあるかもしれません(というかきっとある)。

構造的には縛りがあまり無く、よく言えば柔軟なものになっています。逆に言えば縛りが少ない分、ユーザーが使う際に運用ルールを定めておく必要があるということになるでしょう。

クラスの位置づけ

「クラス」というエンティティをどう使うか、悩みどころです。実クラス(1男1組 など)を割り当てるのか、実クラス+授業(1年1組 数学 など)を割り当てるのか。

前者の場合、複数の授業が折り重なり投稿が入り乱れる形になります。「トピック」というひとくくりにする枠組みがありますが、見かけ上くくるだけのしろものですので、トピックごとに非表示、削除、移動などはできません。

後者の場合、クラスが多数できてしまいます。これはこれで収集がつきにくくなり、先生も生徒も使いにくいものになるでしょう。

やはり、クラスの下にもう一つ階層がほしいところでした(声を大にして言いたいので大文字で)。

やはりファイルありきなのか

ファイルには、ドキュメント、スライド、スプレッドシート、図形描画、フォームが作成できますが、追加をクリックすることにより他の種類のファイルも添付することができます。たとえはZIPファイルなどでも添付できます。先生から生徒に種類を選ばずファイルを渡せるので使えそうです。

逆に言えば、使う人がファイルの種類を考えながら選択しなければならないという見方もできます。

ドキュメント、スライド、スプレッドシート、図形描画、フォームが先にあり、後でClassroomを作ったことがバレバレです。結局Classroomはなにをしてくれるものなのか、わかりにくくなってしまいました。

また、授業で使えそうなGoogleのツールとしてJambordが挙げられますが、JamboardはClassroomの作成から選択できないのが不思議です。JamboardをClassroomで投稿するには別画面でJamboardのファイルを作成し、そのファイルをClassroomから追加する必要があります。ここは簡単な修正で対応できそうなのでなんとかしてほしいところです。

あと、カメラの連携がありません。写真や動画を使いたい場合は、カメラアプリを使って写真や動画を撮ってファイルに保存し、それをClassroomから追加する必要があります。

ストリームというClassroomならではの特徴

クラス図に入れるか迷ったのがストリームです。

先生からの投稿があったことや先生からのコメント、生徒からのコメントが時系列に並んで表示されます。クラスのコメントをここから入力できるのも便利かもしれません。ストリームはクラス内の掲示板といったところでしょうか。

生徒間で自由にコメントのやり取りができるので、主体性とモラルのある生徒であれば有効に使うことができるでしょう。使わせる立場である先生としては悩ましいかもしれませんが、子供たちが今後、インターネット上の様々なSNSを使っていくための練習と前向きに考えれば良い気がします。

以上、私がClassroomを理解するためのブログでした。

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